ベルリンの瞬間

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紀行文学大賞

《ドイツ滞在日誌である平出隆『ベルリンの瞬間』(集英社、二〇〇二年)の末尾で著者は、小包を後ろ向きに引きながら郵便局へと運ぶ。クレーの《新しい天使》、あの歴史の天使のイメージが、その描写ほどに生きて感じられたことは今までになかった。》 田中純(二〇〇三年読書アンケート)「みすず」2004年1・2月合併

ベルリンに滞在した一年間、平出隆は二十世紀の優れた知性を育んだ風土を訪ね歩き、作家と都市の交響に新たな楽章を書き加えた。時事的な話題が喧噪を極めた現在、心が洗われる一書だ。》 張競『本に寄り添う』(ピラールプレス 2011)

《平出隆は目のまえの町並みを観察すると同時に、ベンヤミンが見た過去の市街にもまなざしを向けている。と同時に、鉄鋼とガラスで出来た構造物について思索をめぐらす先達の姿を、ほぼ一世紀の間隔をおいて、冷静に見つめることができる。さらにカフカのドイツ体験と、ベンヤミンのカフカ論を一本の補助線として引くと、都市空間と作家とテクストのあいだの、想像力の三角形はくっきりと姿が現れる。》 張競「毎日新聞」2003年7月7日

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